「ボブサップ」と言われた太った私が実践した2つのこと

 

【投稿者コラム】

今まで女性として扱われたことがなかったので、きっと私の見た目と話し方に問題があるのだと考えました。

なので、まず1番最初にしたのはダイエットです。
ひたすら水泳とマラソンと筋トレをして、体重を15キロ落としました。

2番目にしたのは汚い言葉遣いを直す努力です。それから、恥ずかしがらずに思ったことを相手の目を見て伝えるようにしました。

私は小さな頃から食べることが大好きで、誰がどう見ても太っていました。
しかも背も高いので、さらに大きく見え、男性からは『ボブサップ』そして、女性からは『ボブちゃん』と呼ばれていました。

生きてきて一度も女性として扱われたことがなかったので、お笑い要員といいますか、自分でもよくわかりませんが、笑いを取ったら勝ちだと考えて生きてきました。
今思えば、一生自分が男性に女性として扱われること、そして好かれることなんてないのだからと諦めて、開き直っていたのだと思います。

でも、初めて本気で好きな人ができて変わりたいと思いました。

女性として扱われてみたい、意識してほしいと思いました。
まずはどう考えても、この大きな体がダメだし、どうにかしないといけないと思い、食事制限と運動で体重を15キロ落としました。
痩せることによって少しずつ自分の考えも変わってきて、生まれて初めて髪の毛を伸ばしたり、お化粧に挑戦したりと、とても前向きになりました。

見た目の変化は人から見てもわかりやすいようで、男性から『ボブサップ』と呼ばれることがなくなり、今まではまるで男性同士のようにすぐに肩を組まれたり、相撲を取ろうと言われ、私の体に何の躊躇もなく触れてきていた男性たちが何だか壊れものを扱うように優しく肩を叩いたりするようになりました。

1番驚いたのは重い荷物を持っていた私に男性が「それ、持とうか?」と声をかけてくれたことです。20数年生きてきて、本当に初めてでした。
ドラマや漫画の中だけの素敵なセリフだと思っていたので、感動して涙が出そうでした。
その時気づいたのですが、きっと『ボブサップ時代』では重い荷物が重そうに見えず、コイツなら持てるだろうと思われていたのだと思います。

それから、大きな変化をもたらしたのは話し方の改善です。今では自分でも信じられないのですが、男性に対して『お前』とか何かを『食った』とか誰でも言いがちな『ダルイ』や『ヤバイ』など、女性らしさの欠片もない話し方をしていました。本当に最低です。可愛げがありません。

私が思っているよりも、言葉遣いが悪い女性というのは男性からのウケが悪いです。
ただ、これは本当に直すのに苦労しました。小さな頃からこの言葉遣いで生きてきたので、ふとした瞬間にどうしても出てしまうのです。だからとにかく、いつも、どんな時でも気をつけて話すようにしました。

すると、今まで私のことを『お前』と呼んでいた男性たちが、私のことを『お前』と呼ばなくなりました。このように、少しずつですが自分なりに努力し、見た目も自分の考え方も変わることができた私のことを今『ボブサップ』と呼ぶ男性はいません。
つまり、女性として見てくれるようになったのだと思います。

この前はついに好きな人に「彼氏いるの?」と聞かれちゃいました。
これも生まれて初めての経験です。彼氏がいるか聞くということは別に私のことを好きではないにしても、男性ではなく女性として認識しているということですよね。本当に嬉しかったです。

これから、自分の人生がどのように変わっていくのか、楽しみで仕方ありません。